子どもの甘え、どこまで受け止めればいい?
「甘やかしすぎかな」と迷うとき
「抱っこして。」
「一緒にいて。」
自分でできるのに、『やって』と言う。
子どもの甘えを前にすると、
「どこまで応えていいんだろう。」
「甘やかしすぎると、自立できなくなるのでは。」
そんなふうに迷うことがあります。
子どものことを大切に思っているからこそ、生まれる迷いなのかもしれません。
甘えは、抱っこだけではないのかもしれません
「甘え」と聞くと、抱っこやスキンシップを思い浮かべる方が多いかもしれません。
でも、子どもはもっといろいろな形で、大人との関係を確かめているように感じることがあります。
例えば、わざといたずらをして、こちらをちらっと見る。
「見つかるかな。」
「怒られるかな。」
「お母さんは、どんな顔をするかな。」
もちろん、すべてのいたずらがそうだとは言えません。
好奇心からの行動もあるでしょうし、
単に遊んでいるだけのこともあります。
でも、ときには、
「こんなことをしても、あなたは私を見ていてくれる?」
「怒っても、嫌いにならない?」
そんな言葉にならない問いかけが、そこに隠れていることもあるのではないでしょうか。
行動の奥にあるもの
子どもの行動だけを見ると、「困った行動」に見えることがあります。
でも、その奥には、安心したい気持ちや、つながりを確かめたい気持ちが隠れていることもあります。
「この子は、何を伝えようとしているのだろう。」
そんなふうに眺めてみると、同じ行動でも少し違って見えてくることがあります。
子どもの心の中は、誰にも正確にはわかりません。
だから、「本当はこう思っているはず」と決めつけることはできません。
それでも、
「何か伝えたいことがあるのかな。」
「安心したい気持ちがあるのかな。」
と想像してみることは、子どもを理解する一つの手がかりになるかもしれません。
「受け止める」と「言いなりになる」は違います
だからといって、どんな要求にも応えればいい、ということではありません。
危険なことはいけないと伝える。
してはいけないことには、きちんと境界を示す。
それもまた、大切な関わりです。
大切なのは、行動を止めることだけではなく、その奥にある気持ちにも目を向けることなのかもしれません。
安心できる場所があるから
子どもは、安心できる場所があるからこそ、少しずつ外の世界へ踏み出していきます。
甘えは、自立の反対ではなく、自立を支える土台になることもあります。
「どこまで受け止めればいいのだろう。」
その答えは、子どもの年齢や性格、そのときの状況によっても変わるでしょう。
だからこそ、正解を探すよりも、
「この子は今、何を伝えようとしているのだろう。」
そんなふうに、ときどき立ち止まって想像してみることも、一つの関わり方なのかもしれません。
甘えシリーズ
「甘え」について、臨床心理士・公認心理師の視点から少しずつ考えています。
✓ 第1回 相談できなかった自分にも、理由がある
✓ 第2回 甘えとは何でしょう
✓ 第3回 甘えられない人がいます
✓ 第4回 甘えと依存は何が違うのでしょう
✓ 第5回 人に頼ることと、甘えることは同じでしょうか
✓ 第6回 子どもの甘え、どこまで受け止めればいい?(この記事)
よろしければ、読んでみてください。



コメント